暖かな深い暗闇の底で
静かな穏やかな日々
寂しさは募るけれど、
転がり落ちてしまえばもう
痛みもなかった
怖かった日々も 不安だった先も
一つも苦にならなくなった
苦しくなれば闇で覆ってしまえばよかったんだ
悲しくなれば、闇に溶けてしまえばよかった
透明になれるなら
好きな時に透けてしまえばいい
無限の寂しさは変わらないけれど
ただこの暗闇が優しさに満ちていることを知った
怪我も 涙も
全部覆ってくれる。
だれもわからなくしてくれる。
人は元来孤独なのだから
助けを求めたって風の様にすり抜ける
寄り添ってくれていただけの純な暗闇を
どうして怖がったのだろう
それでもね
ここへは来ちゃいけないと、思う
凪いだように穏やかだ
どんなことも遠く私を守れるけれど
寂しくて 悲しくて 虚しいから
ああ、また誰かが悲しみ転がり落ちてくる
砕けたガラス破片のように散らばって
キラキラと光がおちてくる
ほら、貴方はこの場所を
まだ照らす力があるじゃない
貴方の悲しみが 苦しみが 感情の全てが
まだ、貴方を貴方であろうと抗っているよ
きっとあなたに私は映らない
だけどね
私には貴方のわずかな光も映るんだ
それは眩しいくらいに。
何もないことないんだよ
生きていていいんだよ
大丈夫、疲れただけよ
眠っていいの 休んでいいの
明日なんて考えない日々があっていいの
だからどうか、貴方の味方を殺さないで
貴方の感情を見失わないで
大丈夫
私は貴方を見つけられたよ
これはきっと
底に足がついた私の才能